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レジャーで鉄道を使う −貴重な時間を満喫しよう−

 あわただしい日常を離れて、非日常の環境に身を置くのは楽しいものです。日ごろ見慣れた景色すら違った色に見えたりします。鉄道は、そのような時間と空間をうまく演出してくれる乗り物です。中には、レジャー向けに設計された電車だってあります。せっかくの楽しい時間なのに、渋滞に巻き込まれたり、まして交通事故に遭遇してしまったら台無しです。安全で快適な鉄道を使って、貴重な時間を思う存分満喫しましょう。


プランニングのコツ

 旅が充実したものになるか否かは、準備段階で決まることが多いものです。というよりも、旅の楽しみの半分あるいはそれ以上が、計画段階にあるといっても過言ではないのかもしれません。プランニングに必要な情報は、大体のものはインターネットで入手することができます。YAHOO!などのポータルサイトでは、観光案内がありますし、訪問する先の自治体の公式Webサイトには、ほとんどの場合が観光情報にリンクしています。そして、鉄道旅行に不可欠なのが時刻表と宿の予約ですが、これらの情報も非常に充実し、しかも、サイト運営サイドが更新を怠ってない限り、リアルタイムのものなので実用性に富んでいます。

印刷物にも目を向けよう

 一方、印刷物の時刻表や観光案内も捨て難いものです。見やすく工夫された印刷物には、大げさないい方をすれば、文化の香りが感じられますし、実用性に富んでいます。たとえば、環境が整わなければパソコンは見ることができませんし、極端に限定されたケータイの画面では入手できる情報も限られますし、電波の届かないエリアだってあります。結局、印刷物に頼らざるを得ない場面が出てくることも予想されるのです。したがって、時刻表とガイドブック程度なら普通の書店で置いてあるからプランニング段階で揃えておきたいものです。時刻表なら、代表的なのが「JTB時刻表」「JR時刻表」。ガイドブックなら「るるぶ」や「ヤマケイガイドブックなど。これらはメジャーな出版物ですので、書店で入手できます。

 何より肝心なのはワクワクしながらあれこれ想像をめぐらせて出発を心待ちにすることでしょう。きっと豊かな人生のひとコマが待っているはずです。


周遊型か滞在型か

 鉄道利用に限らず、旅程の形態には大きく分けて2つあります。
 1つ目は、「周遊型」。あるエリアを連続してなぞるように動くプランをいいます。利点は、たくさんの観光地をめぐりたい時などに効率がよいこと。欠点は、常に全行程分の荷物を持ち歩かねばならないこと。毎日宿が変わり、チェックイン・アウトを繰り返さねばならないわずらわしさが付きまとうことです。ただし、宿泊先に変化を楽しむのであれば必ずしも欠点にはなりません。
 2つ目は、「滞在型」。文字通り、一ヶ所に滞在して、ある程度限定されたエリアをじっくりと腰をすえて見てまわるプランをいいます。利点は、時間の制約が比較的少ないこと。たとえば、ある観光スポットが気に入ったのでもう少し滞在したいと思っても、周遊型だと次の移動の都合で泣く泣くあきらめざるを得ないケースが出てきますが、滞在型だとそのあたりの自由度に差が出てきます。宿泊先は一ヶ所なので、荷物を宿泊先に置いたまま必要なものだけ持って身軽に行動できるのも魅力です。その代わりに、同じ日程での訪問先のバリエーションは、周遊型には太刀打ちできません。


滞在シャトル&移動型のすすめ

 「鉄道旅行なび」おすすめの旅程形態は「滞在シャトル&移動型」。「周遊型」と「滞在型」の折衷案ともいえるプランですが、鉄道の便利がよく、適度な距離同士の複数の場所をめぐりたいときにぜひ検討してみましょう。具体例を挙げると、九州の門司港レトロ・湯布院・長崎・博多を3泊4日で巡るとしますと、まず思い付くのは、新幹線で小倉に入り、門司→大分→湯布院(泊)→鳥栖→長崎(泊)→博多(泊)→自宅、という周遊プランでしょう。確かに湯布院温泉と異国情緒漂う長崎と個性あふれる大都会博多のシティーホテルという宿泊先の変化を楽しむのも悪くありませんが、そこそこ時間に追われ、全行程分の荷物を持ち歩くことが前提となります。

身軽でラクラク、滞在シャトル&移動型

 滞在シャトル&移動型では、新幹線で小倉に入り門司に立ち寄るところまでは同じ、そのあと博多へ向かいホテルにチェックインします。そして、翌日は湯布院を、翌々日は長崎を往復し、最終日に博多観光をして帰宅となります。湯布院、長崎とも博多からは片道2時間程度の距離、しかも列車の本数がそこそこ多いので滞在時間に弾力性を持たせることができます。天候の良し悪しなどの都合で翌日長崎、翌々日湯布院と日程を逆にすることも可能です。さらに荷物は宿泊先に置いたまま必要なものだけ持って身軽に行動できるなど多くのメリットがあります。5泊〜6泊と旅程が延びて、周遊範囲も広がる場合は、1度移動日を設けるのもいいでしょう。たとえば、九州南部をめぐるために、博多のホテルをチェックアウトして宮崎や鹿児島に移動してもう2〜3泊といった具合です。


前もって決まった旅行ならパッケージツアーで

 5 日以上前に決まった旅行には、パッケージツアーを利用するのが断然おトク。内容にもよりますが、1泊2日のツアー代金の目安は、おおむね往復の運賃・料金分で宿泊代金がサービスされている程度と考えればよいでしょう。ホテル代金を加算する形で延泊が認められるツアーもあります。家族やグループで利用する場合は、最少催行人数2人以上が条件のツアーも対象になるので、さらに選択肢が広がります。プランによっては、3人一室、4人一室…と人数が増えれば増えるほど1人当たりのツアー代金を割安に設定している場合もあるので、おトク度は増すばかりです。

家族旅行にうれしい格安パッケージツアーのこども料金

多目的室
子連れにやさしい新幹線の車内設備その1。
授乳などに便利な「多目的室」
 鉄道格安パッケージツアーの多くは、こども料金が設定されています。たとえば、トップツアー主催の「ユニバーサル・スタジオ・ジャパンTMと京都・大阪・神戸へ行こう!」JR利用1泊2日プランでは、おとな料金(約 24000円〜42000円)のおよそ9000円〜10000円引きがこども料金となります。対して航空機や夜行バスでは、ごく一部の例外期間を除き、同額もしくは1000円程度安くなるに過ぎません。つまり、鉄道格安パッケージツアーは、ファミリー層の強い味方なのです。



帰省にも便利な鉄道格安パッケージツアー

オムツ取替え用ベッド
子連れにやさしい新幹線の車内設備その2。
「おむつ取替え用ベッド」
 鉄道格安パッケージツアーの中には、7日間(中には14日間のものも)まで帰着日延長OK、というものがあります。これは何を意味するかというと、指定された宿泊施設に1泊すれば、あとはどこに泊まってもよいということなのです。つまり、帰省にも鉄道格安パッケージツアーを使えるわけです。そして肝心のねだんですが、東京発着盛岡方面を例に挙げると、盛岡市内のホテルに1泊宿泊する条件で24600円〜、東京〜盛岡間の新幹線往復が繁忙期で27680円ですから、おとな1人あたり3000円程度のおトクというわけです。それに加えてホテル代1泊が丸々サービスでしかも朝食付。さらに、うれしいことに年末年始も割増料金なし。また、オプションでレンタカーを1日当たり5000円程度で借りることができるので現地でのフットワークの心配もありません。(詳しくはこちら。)
 最大13日間帰省先に滞在して、最終日は駅近くのホテルライフを楽しんでから帰京。きっと優雅な休日になることでしょう。


何も持たずに駅に行く

 レジャー目的の旅行に、計画性が必要なのはいうまでもないことですが、時には無目的にふらっと出掛けるのもいいものです。ある有名人が「あなたの理想の旅は?」とたずねられて、「行先を決めずに成田空港へ行って、そのときの気分で目的地を決めて航空券を買って出かける旅。」との回答を思い出しますが、まさしくこれに当てはまります。気分が落ち込んだり、仕事がうまく行かなかったとき、逆に気分が高揚したときにもおすすめです。旅に必要なものは、目的地で手に入れましょう。きっぷと若干のおカネを持って、あてのない旅に出る。何とも夢のある贅沢な時間の過ごし方ではないでしょうか。